浮気・不倫の慰謝料相場はいくら?請求できる金額と条件を徹底解説

離婚・慰謝料

「浮気が分かった。慰謝料はいくら請求できるのだろう」。そう考えて検索すると、50万円、100万円、300万円と、違う数字が並びます。自分のケースがどれに当たるのか、かえって分からなくなるかもしれません。

慰謝料には、全員に当てはまる定価がありません。離婚するかどうか、誰に何を請求するか、不貞が始まった時点の夫婦関係などで、考えるべきことが変わります。法テラスも、不貞相手への慰謝料には形式的な相場がないと説明しています。

私は探偵業界で10年以上、相談や調査に関わってきました。この記事では、金額を決めつける前に何を整理すればよいかを、相談の現場でよく聞かれる順に説明します。具体的な請求額や請求先の判断は、証拠と経緯を弁護士に見せて確認してください。

スマートフォンを見ながら考え込む女性のイメージ

金額を考える前に、まずこの3点

01これからの生活離婚する・婚姻を続ける・まだ決められない
02誰に何を求めるか配偶者、不貞相手、または両方
03分かっている事実いつ知り、どんな資料が残っているか

この3点が分からない段階で「あなたは○○万円」とは言えません。

「不貞の慰謝料」と「離婚に伴う慰謝料」を分けて考える

「不倫した相手に請求したい」と言うとき、その「相手」が配偶者なのか、不貞相手なのかをまず分けましょう。また、不貞という行為による精神的苦痛と、離婚せざるを得なくなったことによる精神的苦痛も、同じ言葉で語られがちです。

裁判所の家事事件Q&Aは、配偶者の不貞などで離婚せざるを得なくなった場合の慰謝料請求と、調停で話し合う方法を説明しています。一方、最高裁判所は、不貞相手に「離婚させたこと」自体の慰謝料を求めるには、単に不貞があっただけでは足りないと判断しています。不貞を理由とする請求まで一律に否定した判決ではありません。最高裁判所平成31年2月19日判決

請求先を決める前に、次のように言葉にすると相談が進みます。

整理する点 弁護士に伝える内容
今後の生活 離婚を考えているか、婚姻を続けたいか、まだ決められないか
請求したい相手 配偶者、不貞相手、または両方のどれを考えているか
経緯 不貞を知った時期、別居や離婚の時期、当時の夫婦関係
望む結果 金銭に加え、今後の接触や連絡について何を望むか

相手方が二人いるときも、同じ損害について慰謝料を二重に受け取れるわけではありません。配偶者と不貞相手の負担関係や、示談書に何を書くかは個別事情で変わるため、金額だけを先に決めないことが大切です。

慰謝料の「目安」をどう読むか

提携弁護士に確認した、相談時の目安は次のとおりです。法律で決まった金額でも、全国の裁判例を集計した平均でもありません。上限・下限や請求できる金額を保証する表ではないので、個別の事情と併せて読んでください。

状況 提携弁護士に確認した目安
婚姻を続ける場合 50万~100万円前後
離婚に至る場合 100万~300万円程度

この数字は、提携弁護士に相談時の目安として確認したものです。法テラスは、不貞相手への慰謝料には形式的な相場がないと説明しています。請求先や請求する内容によっても見方は変わります。

金額を知りたいのに「ケースによる」だけでは役に立たない、という気持ちはよく分かります。ただ、婚姻期間や子どもの有無だけで計算できるわけでもありません。比較するときは、少なくとも次の事情を一緒に見てください。

金額の検討材料 確認したいこと
不貞が始まった時点の夫婦関係 当時すでに関係が破綻していたという主張があるか、その根拠は何か
不貞の経緯 期間・頻度・発覚後の対応を、どこまで確認できるか
婚姻生活への影響 別居や離婚に至ったか、生活にどのような変化があったか
婚姻期間・子ども いつ結婚し、子どもの生活にどんな影響が出たか
請求先と請求の内容 配偶者と不貞相手のどちらに、何を求めるか

「証拠が多いほど慰謝料が高くなる」という単純な関係ではありません。証拠は、まず不貞や時期、経緯について相手が争ったときに事実を確かめるためのものです。精神的な損害の評価そのものと、事実を証明できるかは分けて考えてください。

相談の現場で金額の見通しが変わった例

私が受けた相談に、婚姻20年以上で子どもが2人いる家庭の例があります。配偶者の不貞が発覚して離婚に至り、関係が長く続いていたこともあって、示談交渉の入り口から目安の上限に近い金額が話し合われました。

一方、婚姻1年半で子どもがおらず、不貞の関係も数回にとどまっていた相談では、婚姻を続ける前提で、目安の下のほうの金額で早期に合意しました。どちらも結婚年数だけで金額が決まったわけではありません。離婚するか、関係がどれほど続いていたか、何を確認できたかが、話し合いの前提になります。

証拠をめぐっても差が出ます。LINEのやりとりのスクリーンショットはあるのに、相手から「会っていたけれど関係はない」と否認された相談がありました。別の相談では、ホテルへの出入りが複数回、日時とともに調査報告書に記録され、相手が早い段階で不貞を認め、交渉が短期間でまとまりました。

「探偵の報告書なら必ず勝てる」という話ではありません。読者が自分の資料を見直すなら、資料の名前より、日時・場所・対象者の行動をどこまで確かめられるかを見てください。個人が特定されない範囲に絞った、私が直接関わった相談例です。

スマートフォンと手元のメモを見て考える男性のイメージ

請求前に確認したい証拠と時効

不貞の有無を相手が争う場合、連絡の記録、当日の移動、宿泊先への出入りなど、複数の資料を時系列で見る必要があります。メッセージ一枚だけで結論が決まるとも、ホテルの写真がなければ必ず請求できないとも言えません。どの資料が必要かは、弁護士に確認してください。

「いつ知ったか」は、金額と同じくらい重要です。 民法724条は、不法行為による損害賠償請求権について、損害と加害者を知った時から3年、行為の時から20年という期間を定めています。一方、離婚に伴う慰謝料については、法テラスが離婚から3年と説明しています。どの請求を考えるかで起算点の判断が変わるため、自分だけで期限を計算して結論を出さないでください。民法724条の説明を含む厚生労働省資料

相談の前には、次のメモが役立ちます。

日付 残しておくこと
気づいた日 何を見聞きし、誰について分かったか
本人と話した日 質問した内容と、返ってきた説明
別居・離婚に関する日 別居を始めた日、話合い、離婚が成立した日
資料を得た日 メッセージ、写真、調査報告書などの入手経緯

本人の説明と、自分が確かめた事実を混ぜずに残してください。端末への無断ログインや位置情報の無断取得など、別の問題になり得る方法は避けましょう。

探偵費用と弁護士費用を、受け取る見込みと並べる

慰謝料請求のために調査が必要なのか、今ある資料で先に法律相談をした方がよいのか。順番を変えるだけで、必要な費用も変わります。

浮気110番が紹介できる探偵社は、調査員1名・1時間あたり15,000~18,000円、最低稼働5時間が中心です。編集長が見てきた一般的な見積もりには20,000~25,000円、高額な例には35,000~40,000円というものもあります。これらは公的な全国平均ではなく、調査員1名あたりの条件や実際に見た見積もりです。日数、人数、移動、報告書などで総額は変わり、案件全体で30万~80万円程度になることもあります。探偵事務所の選び方では、見積書の比べ方を具体的に示しています。

弁護士費用について提携弁護士に確認した目安は、着手金10万~30万円程度、成功報酬は回収額の10~20%程度です。すべての弁護士事務所に当てはまる料金ではありません。依頼する範囲、交渉・調停・訴訟のどこまで含むかで変わるため、実費や追加費用も含めて見積書で確認してください。法テラスの費用の目安は、利用条件と対象事件を確認した上で参考にできます。

慰謝料の見込みがあるからといって、調査費用と弁護士費用を無制限にかけてよいわけではありません。ただし、請求額から費用を引いた数字だけで、調査や相談の価値を決めるのも早計です。離婚するか、関係を続けるか、事実を確認してから決めたいかという目的も、一緒に伝えてください。

費用を考える順番

1

今ある資料を確認する何が分かり、何がまだ分からないか
2

弁護士に請求の見通しを聞く請求先、必要な資料、時効を確認
3

必要な調査だけ見積もる人数・時間・経費・追加条件を含めた総額

示談の金額以外に、決めておきたいこと

婚姻を続けたい人にとっては、支払額だけでなく、今後の接触や連絡が大きな関心事でしょう。不貞相手へ請求する場合、配偶者への求償、口外、接触についてどう取り決めるかも検討事項です。

条項を入れれば必ず守られる、という意味ではありません。逆に、条件を書かないまま金銭だけで合意すると、後で「何を約束したか」が争いになることがあります。文案と効力は弁護士に確認してから示談してください。

相談先を分けると、次の一歩が見える

慰謝料を誰にいくら請求できるか、時効をどう考えるか、示談書をどう作るかは弁護士の仕事です。浮気110番で整理できるのは、いま分かっている行動、証拠の状態、追加調査が必要かどうか、調査する場合の条件と費用です。

「まだ離婚するか決めていない」「手元の記録だけで足りるか分からない」という段階で構いません。今の状況と、何を知りたいかを教えてください。調査を依頼しない選択も含めて、次に確認することを整理します。

窓のそばで今後の選択を考える女性のイメージ

よくある質問

不倫相手だけに慰謝料を請求できますか?

事情によって請求できる可能性があります。ただし、不貞相手への請求と、離婚させたこと自体を理由とする請求は同じではありません。婚姻関係の状況や請求したい内容を、弁護士に伝えて判断してください。

離婚しなければ慰謝料は請求できませんか?

離婚しない場合でも、不貞を理由に請求を検討できることがあります。離婚を前提とする数字をそのまま当てはめず、誰に何を求めるかを先に整理しましょう。

LINEのやりとりだけでも証拠になりますか?

内容、入手方法、ほかの資料との組み合わせによります。メッセージを一つ見ただけで不貞の有無を断定することはできません。日時や前後の経緯を保ったまま、弁護士に見せてください。

慰謝料請求の時効はいつから数えますか?

不貞という行為に対する請求か、離婚に伴う請求かなどで判断が異なります。発覚日、相手を知った日、離婚日を記録し、個別の期限は弁護士に確認してください。

探偵に依頼すれば、慰謝料を必ず受け取れますか?

保証はできません。調査の目的は、争いになりそうな事実を確認することです。必要な証拠、請求できるかどうか、金額の見通しは弁護士と相談してください。

相談したら必ず探偵を紹介されますか?

いいえ。すでにある資料で先に法律相談をした方がよい場合もあります。浮気110番への相談は匿名・無料で、調査の契約は義務ではありません。フォームは24時間受付、返信はLINEです。

まとめ

慰謝料の数字を調べることは、状況を整理するきっかけになります。ただ、最初に決めるのは「相場のどこに入るか」ではありません。離婚するか、誰に何を請求するか、いつ何を知ったか、何を確かめられるかを並べることです。

今ある資料を時系列でまとめ、金額と時効は弁護士に相談してください。追加の調査を考えるなら、必要な範囲と総額を確認してから判断できます。

執筆・監修:おおしろ(探偵業歴10年以上/OhshiroGroup合同会社代表。累計相談3,000件以上は編集長個人の実績)

※本記事は一般的な情報提供です。個別の請求可否、金額、時効の判断は弁護士にご相談ください。

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